明らかになってきたカラハリスイカの機能
カラハリスイカとは?
カラハリスイカは、アフリカのカラハリ砂漠で生まれた野生種スイカで、スイカの原種とされています。カラハリ砂漠は雨が少なく(年間降水量250~500mm)、強い日差しにさらされています。その厳しい環境でたくましく育つのがカラハリスイカです。
カラハリスイカは、特に水分を保持する能力に優れ、収穫後1年間放置しても水分量はわずか7.7%しか減少しません。条件次第では3年以上も腐敗しないで水を保持することから、「砂漠の水がめ」とも呼ばれています。
血圧低下作用
16人を8人ずつ2グループに分け、1グループにはカラハリスイカ果汁を、もう1グループにはプラセボ(偽食品)をとってもらいました。カラハリスイカ果汁をとったグループは、最大血圧(収縮血圧)の低下が確認されました。また、別の試験では血管を収縮させる酵素の働きを阻害することもわかっています。
【ノーベル医学・生理学賞に深く関わるシトルリンの働き】
シトルリンはカラハリスイカに含まれるアミノ酸の一種で、体内の酵素によってアルギニンに変化し、再びシトルリンに戻ることを繰り返します。この過程で血管を広げて血圧を調整する一酸化窒素(NO)が生成されます。血管が拡張されることで、動脈にかかる圧力が減り、高血圧の予防・改善に役立ちます。シトルリンによって体内で産生される一酸化窒素(NO)の働きは、1998年にアメリカの薬理学博士がノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
「シトルリン」をしのぐカラハリスイカ
カラハリスイカは血管の老化を防ぐ抗酸化力が強いこともわかっています。実験では、カラハリスイカの果汁には、シトルリン単体をはるかにしのぐ抗酸化力が確認されました。つまり、カラハリスイカはシトルリンとそれ以外の成分が多くあり、それらが総合的に働くものと考えられています。
その他の効果
インフルエンザウイルス抑制効果
インフルエンザウイルスを感染させた動物の細胞に、カラハリスイカの果汁と市販のスイカの果汁を添加する試験を行いました。その結果、カラハリスイカ果汁に、インフルエンザウイルスの増殖を強力に抑える作用を確認しました。
美容効果
カラハリスイカは、繊維芽細胞を増やすことが明らかになり、お肌のハリや弾力をアップし、シワの形成を防ぎます。また、カラハリスイカは、古い角質を除去し表皮のターンオーバーを促進させることが明らかになりました。皮膚の新陳代謝が上がり、美肌に貢献します。さらに、カラハリスイカは、メラニンの産生を防ぐことが明らかになりました。メラニン産生抑制作用により、お肌のシミ・クスミの発生を防ぎ透明感のあるお肌へ導きます。